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〈豆知識〉ジビエの食品としての安全性について

【画像】食の安全・安心20160222-4(ジビエ)

「ジビエ」という言葉を最近耳にすることが増えてきました。

ジビエとは、シカやイノシシ等、狩猟の対象となり、食用とする野生の鳥獣、又はその肉のことです。

ジビエの食品としての安全性に関する基礎知識について、ご紹介します。

 

1.ジビエ利用の背景

近年、シカやイノシシ等の野生鳥獣が増え、畑を荒らし、農作物を食べてしまうなど、深刻な被害をもたらすようになっています。

このような状況を踏まえ、平成20年に「鳥獣による農林水産業等に係る被害防止のための特別措置に関する法律」が施行され、野生鳥獣の捕獲等の様々な被害防止のための取組が全国で行われています。

その取組の中で、捕獲した野生鳥獣を食肉(ジビエ)などに利活用する動きが進められ、最近では、レストランで提供されるほか、地域の特産品としても取り扱われるようになってきました。

最近の狩猟及び有害捕獲等による主な野生鳥獣の捕獲数は、以下のとおりです。(環境省調べ)

平成22年度 イノシシ48万頭、シカ36万頭
平成23年度 イノシシ39万頭、シカ42万頭
平成24年度 イノシシ43万頭、シカ47万頭
平成25年度 イノシシ45万頭、シカ51万頭
平成26年度 イノシシ52万頭、シカ59万頭

 

2.ジビエによる健康被害

生や加熱不十分なジビエを食べることなどにより、感染症※にかかる可能性があります。
(※人獣共通感染症のこと。自然条件下で、人にも動物にも感染する(動物から人へも感染する)
感染症で、病原体は、ウイルス、細菌、寄生虫など、多岐にわたる。)
日本では、生や加熱不十分な野生のシカやイノシシの肉や内臓を食べたことが原因とみられるE型肝炎や腸管出血性大腸菌O157感染症などがあります。野生イノシシ肉の肝臓を生で食べた事例(平成15年)では、E型肝炎に感染した患者2名のうち1名が死亡しています。

 

3.ジビエを安全に食べるには

ジビエを安全に食べるためには、どのようにすればよいのでしょうか。
牧場で健康状態が管理され、肉になるまでに獣医師による検査がされている牛や豚の家畜とは異なり、野生のシカやイノシシ等は、どのような病気や病原体を持っているか等、わからないことが多いです。

そのため、肉や内臓の中心部まで火が通るよう、十分に加熱することが大切です。中心温度75℃・1分間以上、又はこれと同等以上の効力を有する方法で加熱してください。十分な加熱により、ほとんどの有害微生物は死滅することが確認されています。

また、二次汚染を防ぐため、生肉をさわったあとの手洗いや、調理器具の洗浄・消毒などにも、十分注意してください。
なお、中心温度は、それを測定する温度計が販売されています。

 

4.ジビエの衛生管理

平成26年、食用に供されるジビエの安全性を確保するため、「野生鳥獣肉の衛生管理に関する指針(ガイドライン)」を、厚生労働省が公表しました。

これは、狩猟者、食肉処理業者、食肉販売業者、飲食店及び消費者等の関係者が共通して順守すべき衛生措置を示しており、狩猟、運搬、食肉処理、加工・調理・販売、消費の各段階における取扱いについて、具体的に記述しています。

農林水産省でも、「野生鳥獣被害防止マニュアル(捕獲鳥獣の食肉等利活用(処理)の手法)」を公表し、野生鳥獣の捕獲・処理における関係者に衛生管理を含めた様々な情報を提供しています。

また、独自の取組として、野生鳥獣処理の施設登録制度や資格制度、狩猟者や処理施設従業員を対象とした衛生管理講習会を実施している自治体もあります。

 

出典:「食品安全委員会」内閣府ホームページ(https://www.fsc.go.jp)

2017.11.22 更新