平成28年度の食料自給率を公表「カロリーベースで38%、生産額ベースで68%」
農林水産省から、平成28年度食料自給率及び食料自給力指標について公表されました。
1.目的
食料自給率とは、食料の国内生産の国内消費仕向に対する割合で、国内消費をどの程度国内生産で賄えるかを示す指標です。我が国の食料の国内生産及び消費の動向を把握するため、毎年公表しています。
食料自給力指標とは、国内生産のみでどれだけの食料を最大限生産することが可能かを試算した指標です。我が国の食料の潜在生産能力の動向を把握するため、平成27年から公表しています。
2.平成28年度の結果
(1)食料自給率
カロリーベース食料自給率
平成28年度においては、小麦及びてんさい等について、作付面積は拡大したものの、天候不順により単収が落ち込み生産量が減少したこと等により、38%となりました。
生産額ベース食料自給率
平成28年度においては、野菜及び果実について、輸入額が減少する中で国内生産額が増加したこと等により、68%となりました。
直近10年の食料自給率の動向
年度 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 | 25 | 26 | 27 | 28 |
カロリーベース | 40 | 41 | 40 | 39 | 39 | 39 | 39 | 39 | 39 | 38 |
生産額ベース | 66 | 65 | 70 | 69 | 67 | 67 | 65 | 64 | 66 | 68 |
(2)食料自給力指標
食料自給力指標は、農地面積の減少や単収の伸び悩み等により、全体として昨年度から微減となっています。昨年と同様に、米・小麦・大豆中心型では推定エネルギー必要量※(2,147kcal)を下回るものの、いも類中心型ではこれを上回っています。
平成28年度食料自給力指標
パターンA(米・小麦・大豆中心、栄養バランス考慮) :1,449kcal (1,468kcal)
パターンB(米・小麦・大豆中心) :1,814kcal (1,827kcal)
パターンC(いも類中心、栄養バランス考慮) :2,339kcal (2,393kcal)
パターンD(いも類中心) :2,660kcal (2,687kcal)
注:( )は平成27年度の数値
:そのときの体重を保つ(増加も減少もしない)ために適当なエネルギーの推定値
(参考)都道府県別食料自給率
食料自給率の向上に向けた地域段階の取組の推進に資する参考データとして、平成27年度の都道府県別食料自給率も併せて試算しております。
URL:http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/zikyu_ritu/zikyu_10.html
2017.11.08 更新