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パスタ生地の材料と食感の関係

はじめに
皆さんはパスタ生地を作ったことはありますか?作ったことのない人にとっては最初は難しそうだと思われるかもしれませんが、もともとパスタはイタリアの家庭料理ですので、やってみると案外難しくありません。

ただし、パスタの食味や食感の中にはさまざまな化学的作用が関係しています。今回は、パスタ生地の中の「卵」にスポットを当ててみましょう。

1、パスタの基本的材料

パスタ

「パスタ」とは広義においては、小麦粉に水分やバターなどを加えて練った生地全般を
指す言葉で、ラーメンやうどんなどもこれに含むことが出来ます。ただし、本稿における「パスタ」はイタリア料理で用いられる手打ちで麺状のものを特に指します。

手打ちパスタの基本的材料はいたってシンプルで、小麦粉、卵、塩の3種類です。(パスタの種類や地域によって材料に違いはありますが。)しかし、これらの材料の比率の違いは、パスタの食感におおきな変化をもたらします。

2、パスタ生地作りと卵

卵

パスタ生地の水分の加減は、わずかな違いでも成形作業の効率や食感に大きく関わります。卵入りのパスタで心地よい食感が得られるのは、卵白の力が大きく関係しています。
生地をこねるとき、こね過ぎると生地の温度が上がって卵白のタンパク質の劣化につながり、食感が悪くなるため、あまり強くこね過ぎないようにします。
最近では、パスタ生地にストレスを掛けない様に、パスタ生地を軽くこねた後に真空パックするというレシピも多くあります。これは、パスタ生地を真空状態に置くことにより粉と水分が良くなじむので、こねる時間を短縮でき、グルテンの必要以上の生成や卵白の劣化を抑えるという観点から行われているものです。

3、パスタの食感と卵
お料理をする多くの方は「アルデンテ」という言葉をどこかで聞いたことがあるのではないでしょうか。
アルデンテは、乾麺のスパゲッティを茹でたとき、中心部分に髪の毛一本分の芯が残っている状態を指しており、これによりパスタに「コシ」が生まれるわけです。
しかしながら、これは乾麺のパスタのみに言えることで、手打ちの生パスタにおいては、上記のような意味でのアルデンテは存在しません。

では、手打ちの生パスタにおいてはどのように「コシ」を作るのでしょうか。一般に、うどんなどのコシは、記事を長時間良くこねることによって生み出される「グルテン」の構造によるもっちりとした食感を指しますが、卵入りのパスタにおける「コシ」は、卵の中に含まれるたんぱく質が、茹でる際に凝固することによって生まれます。

卵入りの麺の場合、加えた卵と小麦粉のタンパク質とが混ざり合っており、それが凝固することによって、麺の表面近くの水分の浸透と澱粉の澱化を抑制するため、うどんなどよりも食感が硬く感じられます。

まとめ
パスタ生地は、基本的に材料を混ぜ合わせてこねて成型するだけですので、初心者の方でも比較的簡単に作ることが出来ますが、より良い食感や食味を目指そうとする場合は、科学的な知識なども必要になります。皆さんもさまざまな分量のパスタ生地を試して、自分のお気に入りの配合を探してみてはいかがでしょうか。

2018.10.17 更新